ドメーヌ ブラン プリュム GR-36 ルージュ プリュム 2021

皆さま、こんばんは。「ビオディナミな日常」の管理人、Kurinoです。
ワインレビュー2本目はフランスのルーション地方にある蔵元、ドメーヌ ブランプリュムのGR-36 ルージュ プリュム 2021です。

ビオディナミワインと言えば赤も白も繊細で軽い味わいの物が多い、というイメージがありましたが、こちらのワインはシラーというしっかりとした味わいが特徴のブドウで造られた1本で、いい意味でビオディナミらしからぬ骨格でした。フルボディ寄りのミディアムボディという印象で、思わずローストビーフや鴨肉、しっかり味付けされたマッシュドポテトが食べたくなりましたよ。

先ほど紹介したムーンレンジ ピノノワールが「静」のワインなのに対し、こちらは「動」のワイン。シラーが60%、メルロが40%の割合です。お月様が新月から満月へ向かうタイミングに飲みたい1本です。グラスに注ぐと立ち上がってくるのがスモモ、ザクロ、カシス、ブルーベリーなどの赤~黒系果実と胡椒のようなスパイス系の香りです。通常、フランスのシラーと言えば、個性が強いものは鉄や生肉のような香りがする場合もあるのですが、このワインはもう少しマイルドに仕上がっています。思わず春の陽気に誘われてハイキングにでも出かけたくなる気持ちになります。思い浮かんだのはこの曲。クリーグの抒情小作品集 第3集「春に寄す」。

静かだけれども軽快なリズムとメロディーがこのワインの持つ雰囲気にピッタリです。良く晴れた春~初夏の朝、ローストビーフのサンドイッチが入ったバスケットを片手に静かに森へ踏み入るような、ワクワクする雰囲気。そしてたまに駈け出したり、サラサラと流れる小川で水分を補給したり、そんなイメージが湧きあがってきます。

ちなみに、こちらがワインのラベルを少し拡大した図です。GR-36とはドメーヌ ブラン プリュムの近くにあるハイキングコース36号とのこと。まさにラベルとワインの味わいが一致している、素晴らしい一例です。作り手について、もう少し詳しく触れていきましょう。

ドメーヌ ブラン プリュムはフランスのプロヴァンス地方でワイン造りを学んだオーナーが2019年にルーション地方のコディエス・ド・フヌイエード村の畑を購入した、まだ新しい造り手です。前の畑の持ち主が2018年からビオディナミ栽培をしていたので、それを引き継ぐ形でワイン造りを開始しました。歴史は浅めですが、ワインの完成度は非常に高いです。とても良い師のもとで学び、意欲的にワイン造りの知識を吸収されたのだと思います。「ブラン プリュム」とは「白い羽」という意味。これは、ドメーヌ近くを飛び交うシロオオタカの白い羽と、真っ白なページに羽ペンで物語を書きたいというオーナーの思いが込められています。とても素敵ですね。こちらのドメーヌのワインをもう1本購入しているので、近々レビューをアップしたいと思っています。

さて、このワインをオススメしたいのは、
1歩踏み出す勇気が欲しい時、
新しい事を何か始めたい時、
自分らしい人生を送りたいと思った時、
ハイキングに出かけたくなった時。
新月の夜に飲むのもオススメですが、
休みの日のブランチに飲むのも楽しいと思います。

飲み頃はまさに今日。2025年3月29日です。
が、この日を過ぎてしまっても新月から満月に向かうタイミングなら大丈夫。
ぜひ、ご自身の体調や気分に合わせて、お好きなタイミングで召し上がってみてください。
私はこちらで購入しました:https://ukiukiwine.com/c/gr241/france/0104004002319

素敵なビオディナミライフをお過ごしください。