ルナガイア ジビッボ マガンザ
皆さま、こんばんは。「ビオディナミな日常」の管理人、Kurinoです。
関東はまだ梅雨が明けていないにもかかわらず、暑い日が続いていますね。体調管理は万全でしょうか?
今晩は連日の暑さ疲れを癒すような、フレッシュでフルーティな1本を紹介したいと思います。

これまでに3本のビオディナミワインを紹介してきましたが、今回は初めてのイタリア産!イタリアワインといえば親しみやすくて陽気なイメージで、コストパフォーマンスに優れていて、デキャンタージュ不要なものが多いです。そして、このワインも漏れなくその1本。抜栓すると部屋中にふんわりと広がるトロピカルなフルーツやジャスミンなどの白い花、ハチミツのような香りがワインラバーの心をくすぐります。暑さで疲労気味の心身をあっという間にリフレッシュさせてくれるでしょう。ぶどう品種はあまり聞きなれないジビッボ。主にシチリア州で栽培されているぶどうで、マスカット系の品種です。人によっては昔懐かし大阪のミックスジュースを連想するかもしれない甘い香りなのですが、味わいは非常にドライです。しかし、長い余韻と後半にかけてじわじわと出てくる旨味がとてもクセになります。お値段は1本2,277円(2025年7月現在)、驚きのコスパです。
ルナガイアというブランドについても紹介しておきましょう。名前の意味はギリシア語で「幸せな月」。とっても素敵ですよね。そんなルナガイアにはルナーリアという姉妹ブランドがあり、そのルナーリアがアブルッツォ州で30年以上培ってきたビオディナミのノウハウをシチリア州で実践したという経緯があります。シチリア州では唯一のビオディナミ認証を持つこちらのワイナリーです。ラベルの柄もとっても印象的ですよね。これは人形劇「狂えるオルランド」をモチーフにしたもの。
あらすじを簡単に説明すると、舞台はキリスト教とイスラム教が争うヨーロッパの中世。騎士オルランドは美しい女性に恋をするのですが、この女性は別の男性と駆け落ちしてしまいます。失恋したオルランドは正気を失い、森をさまよいます。失恋というテーマを扱うので悲劇的な物語を想像しますが、読み続けるとその印象は一転。タイトルがオルランドなので、彼が主人公のような印象を受けますが、非常に多くの登場人物が登場し、中世の文学でよくある「途中から誰が主人公なのか分からなくなるパターン」を地で行く内容です・・・。とても賑やかな物語なので、もし機会があれば皆さまも読んでみてください!なんとなくこのワインの味わいが深まるような気がしないでもないです。
さて、この1本と一緒に楽しみたい音楽はこちら。
もしワインを飲みながら一緒に読書も楽しみたい場合、もちろん狂えるオルランドも良いのですが、もう少し手に入りやすい書籍だとデカメロン、完訳 中世イタリア民間説話集、(イギリス文学の)カンタベリー物語がおすすめ。短編集なのでちょっとだけ読書したいな、という気分の時にも、じっくり読みたい日にも、どちらにもピッタリです。中世の人々の価値観や暮らしの様子に思いを馳せながらワインを一口。きっと素敵な時間になるはずです。

さて、おすすめの飲むべきタイミングですが、とっても陽気なワインなので
・気持ちを明るくしたい時
・リフレッシュして、何かを再開するエネルギーが欲しい時
・休日のブランチ
・友人や家族とお喋りしながら
などなど、何か楽しい時にふさわしいワインです。ナッツ類やフライドポテトなど、軽スナックと良く合います。比較的フードフレンドリーな1本なので、洋食なら前菜系や魚料理、シンプルに塩コショウで調理した鶏肉、ポークなどもおすすめ。
私は東京駅のヤエチカにあるリカーズハセガワ 北口店で購入しました♪こちらのお店、珍しい国のワインが揃っていて、東京駅に行ったときはたまに覗きに行っています。ビオディナミワインも取り扱っていて、「今日はなんだかビオの気分」という日におすすめのショップです。オンラインで購入する場合は、こちらの「うきうきワインの玉手箱」が最安値だと思います。発送まで少し時間がかかりますが、ばつぐんの品ぞろえで、よく利用しています。
では皆さま、よいワインライフを。